【長編】Sweet Dentist

もう隠し切れない。
さっきの出来事を見ていたのなら先生はあたしの気持ちに気付いてしまったと思う。

もう…告げてしまおう。

後悔しないためにもきちんと自分の気持ちを伝えるのよ。
そして振られてスッキリしてしまえばいい。
いつまでもこの中途半端な想いを引きずっていくのはもう嫌だ。


先生のシャツをギュッと握り締めて心を決めた。


「先生…あたし…」
「千茉莉…俺を見て?」

想いを告白しようとしたその時、先生と言葉が重なった。

強く抱きしめられていた腕が緩み、引寄せられていた身体が僅かに離れる。

それでも優しく抱きとめてくれる腕は、ゆったりとあたしに回されたままだ。

まるであたしを離さないと言ってくれている気がして、その優しさが嬉しかった。


恋心に気付かれてしまったと思うと恥ずかしくて顔を上げられない。

俯いたままのあたしに、先生はもう一度同じ事を言った。