公園へと一歩足を踏み入れると、ベンチに見覚えのある人影が座っていた。
「宙…早かったのね。まだ30分経っていないよ?」
「さっきの電話ここからしていたんだ」
「ええ?じゃあずっと外にいたの?今日は随分風が冷たいわよ?」
「冷たさなんて感じないよ。千茉莉の事をずっと考えていたから」
「…宙…あたし…」
「いいよ。何も言わなくてもわかっているから」
宙はあたしを見ると悲しげに笑って、大きな溜息をついた。
「千茉莉はあいつが好きなんだな。校門で会った時に一目でわかったよ」
「…ごめん」
「謝らなくていい。おまえさきっと後で後悔するぞ?
俺みたいな若くてカッコイイ奴がずっと傍にいたのに…。
あんな年の離れたおっさんが好きだなんて千茉莉も趣味が悪いよな。俺になびかない訳だよ。」
宙の言い方に思わず苦笑してしまう。
「そうだね。こんなにカッコイイ同級生がずっと傍にいたのに全然気付かなくて、あたしってバカだよね。」
宙はあたしにベンチの隣りに座るように勧めてくれるけれど、あたしは座る気にはなれなかった。
長い足を組んでベンチに座る宙は確かにかっこいいと思う。
瞳にかかるくらいまで伸ばしている茶色の前髪をかきあげて見つめてくるこげ茶の瞳は、あたしの唇をじっと見つめて次の言葉を待っている。
「でもね…。叶わないのに…それでもどうしても諦められない想いってあるんだってわかったの。」
響先生の優しい笑顔が浮んで胸が潰れそうなくらいの切なさが迫ってくる。
どうしても…忘れる事なんて出来ない。
「宙…早かったのね。まだ30分経っていないよ?」
「さっきの電話ここからしていたんだ」
「ええ?じゃあずっと外にいたの?今日は随分風が冷たいわよ?」
「冷たさなんて感じないよ。千茉莉の事をずっと考えていたから」
「…宙…あたし…」
「いいよ。何も言わなくてもわかっているから」
宙はあたしを見ると悲しげに笑って、大きな溜息をついた。
「千茉莉はあいつが好きなんだな。校門で会った時に一目でわかったよ」
「…ごめん」
「謝らなくていい。おまえさきっと後で後悔するぞ?
俺みたいな若くてカッコイイ奴がずっと傍にいたのに…。
あんな年の離れたおっさんが好きだなんて千茉莉も趣味が悪いよな。俺になびかない訳だよ。」
宙の言い方に思わず苦笑してしまう。
「そうだね。こんなにカッコイイ同級生がずっと傍にいたのに全然気付かなくて、あたしってバカだよね。」
宙はあたしにベンチの隣りに座るように勧めてくれるけれど、あたしは座る気にはなれなかった。
長い足を組んでベンチに座る宙は確かにかっこいいと思う。
瞳にかかるくらいまで伸ばしている茶色の前髪をかきあげて見つめてくるこげ茶の瞳は、あたしの唇をじっと見つめて次の言葉を待っている。
「でもね…。叶わないのに…それでもどうしても諦められない想いってあるんだってわかったの。」
響先生の優しい笑顔が浮んで胸が潰れそうなくらいの切なさが迫ってくる。
どうしても…忘れる事なんて出来ない。



