うちの高校は各学年ごとに棟があり、それぞれ直結した昇降口があるため、あたしたちは生徒会室を出てから、それぞれの学年の昇降口へと周り、いつも校門の前で待ち合わせをする。
棟までの距離のせいか、コンパスの長さの違いか、いつだって龍也先輩のほうが先に来ている。
待たせるのがイヤで、慌てて昇降口を出ようとしたときに僅かな段で躓いてしまった。
いつものことながら、ドンくさい自分が情けなくなる。
先輩はこんなあたしのどこが好きで付き合ってくれているんだろう?
こけた時に痛めた足を引きずりながらも校門まで急ぐ為近道をしようと中庭を横切ろうとした時、見覚えのある人が芝生の真ん中に寝そべって空を見上げているのが視界に入った。
暁先輩だった…
あの後、顔を真っ赤にしてじたばたするあたし達に、暁先輩は勝手にやってろと怒っていた。
龍也先輩が必要以上に杏ちゃんの事を突っ込んだ事で怒ってしまったみたい。
龍也先輩は「暁は今、辛い恋をしているから八つ当たりしたいんだよ。」
って笑っていたけれどあたしはなんだかそんな暁先輩が凄く気になっていた。
だからだったのかもしれない。気が付くと足を止めて暁先輩を見つめていた。
棟までの距離のせいか、コンパスの長さの違いか、いつだって龍也先輩のほうが先に来ている。
待たせるのがイヤで、慌てて昇降口を出ようとしたときに僅かな段で躓いてしまった。
いつものことながら、ドンくさい自分が情けなくなる。
先輩はこんなあたしのどこが好きで付き合ってくれているんだろう?
こけた時に痛めた足を引きずりながらも校門まで急ぐ為近道をしようと中庭を横切ろうとした時、見覚えのある人が芝生の真ん中に寝そべって空を見上げているのが視界に入った。
暁先輩だった…
あの後、顔を真っ赤にしてじたばたするあたし達に、暁先輩は勝手にやってろと怒っていた。
龍也先輩が必要以上に杏ちゃんの事を突っ込んだ事で怒ってしまったみたい。
龍也先輩は「暁は今、辛い恋をしているから八つ当たりしたいんだよ。」
って笑っていたけれどあたしはなんだかそんな暁先輩が凄く気になっていた。
だからだったのかもしれない。気が付くと足を止めて暁先輩を見つめていた。



