「まさかとは思ったけど…やっぱりね。どうすんの?あたしが教えてあげようか?」

美奈子先輩が…?

「龍也、おめーの気持ちすげぇ分るかも…。きっついよなぁ純粋すぎるのもさあ。」

暁先輩…何がきっついの?

「とにかくっ!このままじゃだめよ。聖良ちゃん。佐々木君が可哀想だわ。」

「…?何で龍也先輩がかわいそうなんですか?あたし、何か龍也先輩に悪い事していますか?」

もしかして、無意識に傷つけてる?龍也先輩は優しいからあたしに言わないだけでそうなのかな?

不安になって隣りに寄り添うように座っている龍也先輩を仰ぎ見る。

龍也先輩も少し困ったような顔であたしを見ていた。

……困ってる?あたしのせいで恥をかいたりしちゃうのかな?そんな思いが先輩に伝わったのか先輩は優しく微笑んであたしの髪を撫でるように弄って言った。

「聖良は真っ白のほうがいいんだよ。下手な知識入れると、そのほうが厄介なんだ。美奈子変なこと教えんなよ。」

「変なことって…失礼ね。心配してあげてるんじゃないの。」

「心配ご無用ちゃんと少しずつ教えてるから…」

そう言って先輩はあたしをちらりと見てにやっと笑った。何だか嫌な予感…。

「キスマークも経験したしな?」

あ、龍也先輩のバカ…言っちゃヤダ。