【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~

「俺は聖良のそんなところが好きなんだ。何色にも染まっていなくて、素直で、かわいい。」

先輩はそう言って優しくあたしの頬にキスを落とした。

「俺の色に少しずつ染めていってやるから、だから聖良は何も知らないままでいいんだよ。ちゃんと、俺が全部教えてやるから。」

「全部って?」

「ん?内緒。聖良は俺に任せて少しずつ女になっていけばいいんだよ。」

「女になってって…あたしは女です。」

「プッ…ククク… そう言うところが可愛いんだよ聖良は。すげ~ツボに入る。」

先輩はそう言って私をギュッと抱きしめると、耳元でそっと囁いた。

「ゆっくり大人になればいいさ。まあ、俺が我慢できる範囲でだけどな。」



ゆっくり大人になる?先輩の言う意味が分かるような分からないような。

とりあえず、好きって告白はしなくて良くなったみたいだよね



そう思っていたのに…。



「で、聖良は俺の事好きなの?ちゃんと言わないと聖良からキスだよ。どうする?」

先輩の背中に悪魔の羽が見えた気がする…。