―――ピカッ!
稲妻が光った。聖良が嬉しそうに窓辺を振り返る。
「先輩、電気消して下さい。雷鑑賞しましょうよ。綺麗ですよ~~♪」
嬉しそうに腕の中ではしゃぐ聖良に毒気を抜かれてしぶしぶ部屋の照明を落とす。
途端に薄暗くなる生徒会室。
部屋の中に雷の鳴る音と雨の激しく打ち付ける音だけが響く。
俺は聖良の後に立ち、空を切り裂くように駆け抜ける稲妻を見ていた。
窓ガラスに両手をついている聖良の後ろから、聖良の手を包むようにして重ねて手を付く。
稲妻に夢中になったとき両手をガラスについた為いつの間にか握り締めていた聖良の胸元は思い切り肌蹴て、谷間がくっきり見えていた。
すげ…真っ白だ。キスマークとかつけたらめちゃくちゃ目立つんじゃねぇ?
シャツの裾から覗く太股も白いよなあ。すげ~柔らかそうだし…
まずいよな。理性が崩壊寸前だ。
「聖良こわくない?」
「え?雷ですか?全然。むしろ好きです」
「そうじゃなくて…俺と二人きりでこうしていてこわくないのかよ」
「へ?なんで先輩がこわいんですか?」
「おまえさ、無防備すぎるんだよ。ほんっとに。いつ襲われても文句言えないぞ。」
「はあ…。無防備ですか?なんに対して警戒しないといけないのかわかんないんですけど。」
ホントにわかってねえなあ。
こんな時に限って目の前の聖良の髪からふわっと香るシャンプーの香りが心地よくて
「きゃ!何?せんぱっ…」
……気が付くと唇を髪に寄せてキスしていた。



