真っ赤になって腕から逃げようとする聖良の動きを封じるように抱きしめてキスをする。

「ほら。もう禁断症状が出てきたよ…。キスだけで部屋に帰るまでもつかな?」

冗談めかして言う俺に困った顔をする聖良を楽しみながらキスを深くする。

本当は冗談なんかじゃなくて今すぐにここで抱きたいなんていったら聖良はどんな顔をするんだろうな。

そんなことを考えながら唇を離すと聖良が少し怒った調子で真っ赤になって呟いた。

「キス以上は絶対に外でしないで下さいよ。」

お見通しといわんばかりの聖良の言葉に去年とは明らかに変わった彼女を見つけて笑いが込み上げてくる。

俺の腕の中でどんどん変わっていく聖良。


どんな色に染まっていくんだろう。


「なあ、聖良は何色が好き?」

「え?ん~~そうだなぁ。ピンクとか紫とか好きですね。あと白が大好きです。」


…なら今日はピンクに染まってもらおうかな。


俺の思いも知らず『先輩は何色が好きですか?』と俺を覗き込むように聞いてくる聖良に『当ててみて』と少し意地悪な笑みを向けてキスをする。

俺が好きなのは俺に抱かれている時の聖良の肌の色だよ。
なんて…聖良が聞いたら怒りそうな言葉は胸に閉まっておいたほうが良さそうだな。

なんだか部屋まで我慢できる自信が無くなってきたよ。

聖さんのお年玉…使っちまおうかなぁ。



+++ Fin +++