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聖良からのメールだ

どうしたんだろう。今ごろは家族で食事をしているんじゃないのか?

不思議に思いつつ携帯を開く。


メールを見て胸が震えた。


[今からそちらに帰ってもいいですか?]


帰ってもいいですか?


その言葉に涙が溢れてきた。


この部屋に俺以外の誰かが帰ってくる。

『ただいま』

その言葉をこの部屋でもう一度聞く事ができるんだ。

メールの返事を返そうとして指が震えていることに気付く。

早く返事をしたいと思うのに指が上手く動かない。

それでも何とか打った短い文章には、俺の想いの全てが込められているのを、聖良はきっと感じ取ってくれるだろう。



[コーヒーを淹れて待っているから]



あぁ、聖良のためにもう一度温かいコーヒーを淹れ直してやらないとな。