「ほら、聖良ちゃんと拭いておかないと風邪ひくぞ。」
龍也先輩はタオルをパフってあたしの頭にかけてくしゃくしゃとかき回し始めた。
「うわっ!いやぁん。やめてくださいよ。先輩っっ。」
「いやぁん…って、オイ。そんな色っぽい声出すなよ。襲うぞ?」
「えぇ?何言ってるんですか。色っぽくなんてないです。」
先輩が相変わらずガシガシとあたしの髪を拭いてくれている。
「いいですよ。自分で出来ます。先輩のほうこそびしょぬれじゃないですか?ちゃんと拭いて下さい。」
「じゃあ、聖良が拭いて。」
銀のフレームのメガネを外しながら先輩はイジワルな笑みを浮かべて言った。
また、あたしをからかってる。
最近分かってきた先輩の癖。龍也先輩はあたしにイジワルを言う時決まってメガネを外す。どうしてだか分からないけど、いつもさりげなく外して胸のポケットにしまうのよね。
「もう。からかわないでください。拭いてあげてもいいですけどかなり乱暴にしちゃいますよ。」
「え?ちょ…せ、聖良?」
あたしが本当に拭くなんて思っていなかったんだろうけど、いつもいつもいじめられっ放しじゃ悔しいから、少し困らせてみようかなって思ったのよ。
先輩の動揺ぶりが余りにおかしくてツボに入ってしまう。
クスクスと笑いながら「タオル貸して下さい」と言ってタオルを受け取り、先輩の肩に滴る水滴を拭く。それから、ふわりと先輩の頭にタオルをかけて……
「先輩…届きません。」
「だろうな。クスッ…さあ、どうする?」
また…あたしをからかってる。
「じゃあ、こうします」
そう言ってあたしは、うんと背伸びすると先輩の首に腕を回した。
龍也先輩はタオルをパフってあたしの頭にかけてくしゃくしゃとかき回し始めた。
「うわっ!いやぁん。やめてくださいよ。先輩っっ。」
「いやぁん…って、オイ。そんな色っぽい声出すなよ。襲うぞ?」
「えぇ?何言ってるんですか。色っぽくなんてないです。」
先輩が相変わらずガシガシとあたしの髪を拭いてくれている。
「いいですよ。自分で出来ます。先輩のほうこそびしょぬれじゃないですか?ちゃんと拭いて下さい。」
「じゃあ、聖良が拭いて。」
銀のフレームのメガネを外しながら先輩はイジワルな笑みを浮かべて言った。
また、あたしをからかってる。
最近分かってきた先輩の癖。龍也先輩はあたしにイジワルを言う時決まってメガネを外す。どうしてだか分からないけど、いつもさりげなく外して胸のポケットにしまうのよね。
「もう。からかわないでください。拭いてあげてもいいですけどかなり乱暴にしちゃいますよ。」
「え?ちょ…せ、聖良?」
あたしが本当に拭くなんて思っていなかったんだろうけど、いつもいつもいじめられっ放しじゃ悔しいから、少し困らせてみようかなって思ったのよ。
先輩の動揺ぶりが余りにおかしくてツボに入ってしまう。
クスクスと笑いながら「タオル貸して下さい」と言ってタオルを受け取り、先輩の肩に滴る水滴を拭く。それから、ふわりと先輩の頭にタオルをかけて……
「先輩…届きません。」
「だろうな。クスッ…さあ、どうする?」
また…あたしをからかってる。
「じゃあ、こうします」
そう言ってあたしは、うんと背伸びすると先輩の首に腕を回した。



