「聖良、初日の出だ。」

徐々に空が明るくなり始め今年初めての太陽が昇り始める。

聖良の手をとり窓辺に移り、空を朱に染め始めた太陽が徐々に世界を黄金で包み込んでいくのを二人で見つめる。
身を切るような冷たい空気の中神々しい光を放ち大地を照らす太陽の前に俺達は神聖な気持ちで抱きしめあった。


言葉など無くとも聖良の気持ちが伝わってくる。
多分聖良にも俺の気持ちが伝わっているのだろう。


――愛している――


言葉が無くても伝わる確かな気持ち。

どちらからとも無く静かに唇を寄せる。

初日の前に永遠の愛を誓うよ。聖良。俺の心は生涯ただ一人おまえだけのものだ。

光を失った俺の心に再び光を差し込んでくれた聖良。

おまえだけが俺の生きる糧であり道標だ。

今日おまえと見たこの太陽が俺の中に永遠に焼きつけておこう。

たとえこの太陽が明日昇らなくなってもお前とだったら生きていけるよ。


俺の心の中には聖良という永遠の太陽が輝いているから。