「ええっと、聖良。俺寝ている時何か言っていたか?」

「先輩凄く幸せそうに微笑んでいましたよ。良い夢見ていたんですか?」

「ん?…ああ、まあな。」


すっげぇいい夢見てたよ。聖良と結婚して幸せな家庭を築くなんて最高な初夢だよな。こんな事聖良に話したら聖良はどんな顔をするんだろう。

聖良の照れる顔を想像してふっと微笑む。

「そうですか。良かったですね。初夢ですから本当になるかもしれないですね。」


――本当になるかもしれないですね。――


聖良の言葉が胸に染み込んでいく。


いつか本当にあの夢みたいな家庭が俺にも築けるんだろうか。


そのとき聖良はあんな風に俺の隣りで微笑んでくれているんだろうか。


ずっとその笑顔を独占していたい。


ずっと俺だけの聖良でいて欲しい


そんな俺の我が侭をおまえは受け止めてくれるんだろうか。