【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~

バイト中は気が気じゃ無かった。
なんてったって聖良が可愛すぎるんだ。
心配でしょうがない俺は結局男性用の着物と袴を借りて一緒に手伝う事になってしまった。

こんな所まで美奈子の策にはまった様で悔しくて、どう復讐してやろうかとそればかり考えてしまう。

担当したお守り売り場でも聖良はダントツに人気があった。

何処のどいつかわかんねぇような男が聖良を指名してお守りを買いやがる。
他にもバイトはたくさんいるだろうが?何でわざわざ聖良に声をかけるんだよ。

しつこい男には俺が横から出て行って睨みをきかせているから何とか事なきを得ているが、これが聖良一人だったらと思うとゾッとする。

それでもニコニコと誰にでもその天使のような笑顔を振りまいているから俺としては面白くない。

嫉妬してるって言うのは自分でもわかっていたけれど、今までに無いほど感情が表に出ているらしいと美奈子に指摘されてようやく気付いた。

誰の目にも聖良を触れさせたくないし、その笑顔を向けるのは俺だけで良いと叫びたくなる。

そんな俺の気持ちも知らずに老若男女問わず優しく微笑んでいる聖良。


ほんっとに目の離せないお嬢さんだ。