「聖良と毎日電話はしているんですけど声の感じからはそんな風には聞こえませんでした。…気付かなくてすみません。」
『ああ、あいつは妙に意地っ張りな所があるからな。おまえが心配すると思って我慢しているんだろうな。気にするな。おまえが気にすると聖良が余計に不安定になる。悪循環だ。
そんなことよりおまえが初詣に連れて行ってくれると聖良に伝えても良いのか?』
「あ、ハイ。もちろんです。俺も聖良と一緒に初詣には行こうと思っていました。ただ、夜中に連れ出すのは聖さんが許可してくれないと思っていたんで、元旦の朝にでも行こうと思っていました。」
『バカ。俺は寛大なんだ。よく覚えておけよ。大晦日11時頃に来れるか?』
「はい。その時間なら8時からのバイトを終えていけば大丈夫です。」
『大晦日もバイトなのか?』
「俺もそこまでしなくてもって思うんですけどね。そこの家は両親が凄く熱心なんですよ。頼まれると嫌とはいえないでしょう?一応仕事ですから。」
『まあ、そうだな。じゃあ、そこのバイトが終わったらすぐに来いよ。飯を食っていないなら何か聖良に用意させておくから。』
「大丈夫です。バイトに行く前に済ませておくんで。じゃあ、11時に伺います。聖良には俺からも言いましょうか?」
『あ、いや。俺から言う。驚かせてやりたいしな。お前からは何も言うなよ。』
「……わかりました。」
『じゃあな。待ってるぞ、お休み。』
「はい。お休みなさい。」
聖さんの最後の『お前は何も言うな』と言うのがやたらとひっかかる。
また、何か企んでいるんじゃないだろうな。
クリスマスの夜の試練を思い出して一抹の不安が胸を過ぎった。
『ああ、あいつは妙に意地っ張りな所があるからな。おまえが心配すると思って我慢しているんだろうな。気にするな。おまえが気にすると聖良が余計に不安定になる。悪循環だ。
そんなことよりおまえが初詣に連れて行ってくれると聖良に伝えても良いのか?』
「あ、ハイ。もちろんです。俺も聖良と一緒に初詣には行こうと思っていました。ただ、夜中に連れ出すのは聖さんが許可してくれないと思っていたんで、元旦の朝にでも行こうと思っていました。」
『バカ。俺は寛大なんだ。よく覚えておけよ。大晦日11時頃に来れるか?』
「はい。その時間なら8時からのバイトを終えていけば大丈夫です。」
『大晦日もバイトなのか?』
「俺もそこまでしなくてもって思うんですけどね。そこの家は両親が凄く熱心なんですよ。頼まれると嫌とはいえないでしょう?一応仕事ですから。」
『まあ、そうだな。じゃあ、そこのバイトが終わったらすぐに来いよ。飯を食っていないなら何か聖良に用意させておくから。』
「大丈夫です。バイトに行く前に済ませておくんで。じゃあ、11時に伺います。聖良には俺からも言いましょうか?」
『あ、いや。俺から言う。驚かせてやりたいしな。お前からは何も言うなよ。』
「……わかりました。」
『じゃあな。待ってるぞ、お休み。』
「はい。お休みなさい。」
聖さんの最後の『お前は何も言うな』と言うのがやたらとひっかかる。
また、何か企んでいるんじゃないだろうな。
クリスマスの夜の試練を思い出して一抹の不安が胸を過ぎった。



