「あたしそう言えば先輩にまだクリスマスプレゼント渡して無かったですね。取ってきます。」


そう言って階段を駆け上がっていく聖良の後姿を見つめながらプレゼントはとっくに貰っているのになと心で呟く。

聖良、おまえは俺に母さんに愛されていた記憶を思い出させてくれた。


俺が忘れてしまっていた遠い遠い幸せだった頃の記憶を…。


母さんあんたを恨んでいたけど今は感謝しているよ。


あんたが俺を産んでくれたから俺は聖良に会うことが出来た。


あんたに感謝する日が来るなんて考えてみた事も無かったけれど、聖良が幸せな頃を思い出させてくれた今日だからこそ、素直にあんたに礼を言うよ。




俺を産んでくれてありがとう。




++Step5 クリスマスの誓い Fin ++