【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~

楽しい時間はあっという間に過ぎていった。


アイスショーは凄い迫力で素晴らしかったし、その後のコンテストに至っては予想外の出来事だったが周囲からの圧倒的な推薦で、俺達は逃げる事が出来なくなり流れで出場するような形になった。

ハワイ旅行なんて特に興味が無かったし、盛り上がっている場を壊さない為だけの理由で登ったステージだったが、気付いたら何故か俺達は優勝していて、海外旅行の目録と賞金20万円を受け取る羽目になっていた。


ウソみたいな話だな。響にはいい土産話が出来た。あいつ、ビックリするだろうな。


隣接したショッピングセンターで聖さんのクリスマスプレゼントを聖良と一緒に選んで、遅めの昼食を取ってから、遊園地へ出かけた。
遊園地は普段以上にイルミネーションに力が入っていてあちこちで恋人同士のハグやキスが見られて何となく俺達も寄り添ってしまう。

楽しそうに笑う聖良の笑顔が今日一日俺を支えてくれていたと思う。


俺は人ごみが嫌いだ。

特に家族連れが集まるようなアミューズメントパークだと、イヤでも幸せな家族を見ることになる。
意識して忘れようとしても未だに深い傷となり時々思い出したように血を流す母親の記憶が俺を蝕んでいる。

幸せそうな家族連れを見ると何故俺が一人で生きているのか、何のために生きなければならないのか。それすらわからなくなってくる。


そんな俺の凍るような冷たい心を今日は聖良が傍にいるだけで暖めてくれた。



聖良が俺の傍で笑っていてくれる。それだけで周囲の家族連れのことも気にならないし前向きになれる自分がいた。


こんな事は初めてだ。


聖良は俺を何処まで変えていくんだろう。