「聖良、もっとキスして…。」

あたしが何か考え込むとすぐにこうしてキスをねだってくる龍也先輩。
あたしの不安を察知してキスで誤魔化そうとしているんでしょう?
その策にはまってしまうのは凄く悔しいんだけど、甘い甘いキスにイヴの夜の不安もすぐに消えてしまう。

あたしって単純なのかもしれないね。

なにもかも、きっとうまくいくから。…こわがらないで。

そう先輩の唇が伝えてくれている様に思うのは気のせいじゃないのかもしれない。




クリスマス・イブまで後3日。




本当にその日に結ばれるのかな。あたし達