薔薇姫-バラヒメ-


あたしは笑って答えた。


「大丈夫、よくわかんない人だったから!」


「…大丈夫なのか、それ」


陽兄にそう言われ、あたしは苦笑した。


まぁ、害はなかった…し。


「ま、無事ならいーじゃん」


「そうそう。陽兄、メシー」


大兄と草兄が、口々に腹減ったーとぐちる。


「わーかったから、手伝え!」


呆れた顔で陽兄はそう言うと、夕飯の支度を始めた。


あたしもそれを手伝って、すぐに夕飯が食卓に並べられた。



うちの夕飯は、いつも賑やか!


大兄と草兄がふざけて、陽兄がつっこんで、あたしが笑う。


…そのせいか、ご飯食べるのに時間かかっちゃうんだけど。





いつものように夕飯を済ませたあたしは、二階に上がり、自分の部屋に入る。


「は―…」


そのままベッドに横たわると、あたしは知らないうちに眠りについてしまっていた。