「夢香ちゃんには話すの?」

「そのつもり。本当に仕方ないよ…。上野先生も何も知らなかったんだし…」



夢香の気持ちを考えると、胸が痛い。


でも…だからって俺のゼミに入りたいって言ってくれてる学生を見過ごすわけにもいかない。


斎藤さんだって大事な学生なんだから…。



「先生が心配で卒業したくなくなっちゃったじゃん!」

「ごめんなさい…」



ホント…最後まで面倒かけてごめん。


これからは不安な日が続くけど…大丈夫だよ。


馬場は馬場で頑張ってくれ。


お前がくれた優しさと厳しさはずっと忘れないから…。