突然頭上に隕石が落ちたような感覚が俺を襲った。



「じゃ、先生。また来年会いましょう」



小川は俺の肩を軽く叩き、駅の方に行ってしまった。



小川も橋本のこと好きなんだ…。



俺は…どうすればいい?



堂々と戦ったりなんてできるわけがない…。



どう考えても俺は不利だ。



小川とは対等な会話ができないのだから…。



小川の気持ちを聞いてもそうですか、としか返事ができない。



『俺達付き合ってるんだ』なんて、言えるわけがない…。




俺ができることは…橋本を精一杯愛して、信じることだけだ。