「ねぇ……… 萩野さん。目茶苦茶速くない?だって都季音にもう近付いてる………」 回りがどよめき、神埼の顔が歪んで行く。 「ハァ……ハァ…………」 回りのギャラリーたちが喋り出した。 「優希ちゃん。 スピードが……………」 そう。全力疾走したせいでスピードが落ちて来ていた。 ヤバい。 あと少しなのに……… ヒロ……………… 私 負けたくない!!!! 「ユウ!!! 行けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 パァァァァン…………… 中央運動場全体が静まり返った。