「でも、友達を裏切るのは確かによくないね」
わたしがそう言うと、「そうでしょ?」と安心したようにBさんが言った。
「だからさ、さっちゃんも後藤くんも大切な友達なんだよね。この前の映画楽しかったから、「また一緒に行こう」って約束したんだ。その約束を破ることになっちゃうから……」
「本当に「友達」の気持ちだけ?」
「誰のこと?」
「後藤くん……」
「今はね」
わたしは平然と答えた。
「これから先もそれは変わらない?」
「先のことはわからないよ。Bさん達もそうでしょう?今日はわたしのこと友達だと思っても、明日になればまた変わるかもしれないでしょ?」
「絶対に変わらないから、もう行かないって約束して?」


