傷付け合うわたしたち

 

「ハナちゃんって、可愛いよね」


Bさんの仲間の一人がいきなりそう言ってきた。


「……え?」


わたしは相手が何を言っているのかわからず、聞き返した。


「ハナちゃんのこと密かに好きな男の子ってけっこういるの、知ってた?」


また違う女の子がそう言ってきた。


「……??」


何がなんだかわからないわたしに、女の子達は続ける。


「今まで無視して、ごめんね」


「……別に、いいけど……」


乱闘さわぎになるかと思っていたわたしは拍子ぬけして言った。


「話したいことって……、謝ってくれようとしたの?さっきわたしたちみんなにちゃんと謝ってくれたじゃん、もういいよ」