「ずいぶん久しぶりな感じ?」
「言えてる。全然会ってないもんな」
藤谷は一年生のとき、緊張していた私を
大丈夫と言って笑ってくれた。
私にとってすごく大事な存在で
私にとって欠けてはいけない存在。
でも・・・・・・
二年生の事件のことがあって
藤谷と私はあまり話さなくなってしまった。
辛くて逃げ出したい過去。
忘れ去ってしまいたい過去。
物思いに耽っていると
藤谷が心配そうに私を見た。
「大丈夫か・・・?顔色悪いけど」
「あぁ!いや!全然平気!!」
「やばくなったら保健室行けよ」
藤谷の優しさは変わっていなかった。
一年生のころから本当に何も―・・・
