「…もう年かな」
…あーあ、お父さん、すっかり落ち込んじゃって。
もう、金魚すくいどころじゃなくなっちゃったよ。
私はため息をついて、まだ続けている飛鳥に近付いた。
「……」
……
…飛鳥、その金魚、全て持って帰る気?
よくそんなに、金魚を掬うことが出来ましたね。
もはやプロだよ、プロ!
「…美緒、…いる?」
飛鳥はこっちに振り返ると、笑顔で私に言った。
正直、いらない。
でも…
「…………いる」
だぁって、こんな笑顔で言われたら受け取らないわけにはいかないじゃんッ!
しかも、飛鳥が掬った金魚だよ?
もちろん…
大切に育てさせていただきますッ!
.


