嫌な予感的中。
つーかどっから持ってきたんだよ、そのネギ。
「ふぅ。家まで猛ダッシュしちゃった。でも、飛鳥が風邪引いたとなればこれ位大したことないよ!」
…馬鹿でしょ。
いや、もう馬鹿というより天才に入るかも。
普通家まで取りに行くか?
しかも家まで行ったなら風邪薬とか、もっと風邪に効くもん持ってこいよ。
今時ネギで治す奴いねーだろ。
「じゃあ飛鳥、寝て!首に巻き付けてあげる。」
まぁさ、美緒がわざわざ家まで行って持ってきたものだし?
それに美緒が看病してくれるんだから文句は言えない。
俺は美緒に言われたとおり横になった。
「飛鳥!巻けば直ぐに治るからね!」
…巻いただけじゃ直ぐには治んねーだろ。
─っにしても
「…美緒…くっ…苦し…い…。」
巻く力半端ねぇ!
息が苦しい。
これじゃあ美緒に殺される…。
俺は意識が飛びそうになりながらも美緒に必死に言った。
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