「ねぇ…雅也どうしたの?それに先生をあんな奴なんて言わないで…」
すると雅也は抱きしめていた手を離した。
「本当に馬鹿だな…」
「何が?はっきり言ってくれなきゃわかんないよ…」
私はもう雅也のやりたいことが全くわからなかった。
先生もわからないけど雅也はもっと…
『お前が好きなんだよ!』
吐き捨てるように雅也は言った。
「…嘘」
「嘘じゃねえよ。俺はずっとお前を見てた…なのにあんな男にお前をとられるなんて!お前のことずっと見てたのによ!」
その言葉に私は言う言葉もなかった。
「ごめん…私は違う…の」
はっきり言わないことが一番辛いってわかってるから
あえて私ははっきり言った。
「俺は嫌…お前いつまであいつ追い続ける気だ?無理なのどうせわかってるんだろ?」
私はその言葉に深く傷ついた。
そしてさっき先生に言った言葉を思い出す。
“あきらめますから”
そう私はあきらめるって言った…
でも多分これからも追い続けるよ…
あんなのただの強がりだもん…
無理だってわかってるけど
大好きなんだもん
その気持ちは他人に何て言われようと変わらない。

