「馬鹿だな…」
そう言うと雅也は私を抱き寄せた。
「ちょっ…やめてよ雅也!」
何考えてんのよ!
ここ道だし…
てか何抱きしめてんの?!
「泣いていいんだぞ?」
その優しすぎる言葉に私は
「ふぅっ…えぇ~ん!!」
我慢していた涙を思いっきり流した。
「雅也もう大丈夫だから離して…」
雅也はそう言っても離してくれない。
むしろさらに強く抱きしめられている気が…
「なぁ…俺じゃダメか?」
「へ?」
突然の問いに私は頭がついていかない。
なんだか今日は頭がついていかないことばかりありすぎ;
“俺じゃダメか?”
何を言ってるの雅也?
「なぁあんな奴やめて俺にしろよ?」
あんな奴…
先生をあんな奴呼ばわりしないでよ!

