『幸教先生…』



そう私の目の前にいたのは

あの幸教先生だった…



「なんで先生が?」


「なんでって、お前がぶつかったの俺だけど?」


えっ…

えぇ‐ー―?!

私ったら何してるの?

もう最悪…

最悪だ‐ー―!



私は恥ずかしくなって


『すみませんでした!』


そう言って逃げるつもりだったのに…



『いたっ!』



右足に激痛…



「おい大丈夫か?」



大丈夫…

そう言いたかったけど



『大丈夫じゃないです(泣)』



泣くほど痛かった私は

そう言うしかなかった。



先生はというと



『しょうがない…』

『キヤッ!』



今の悲鳴は先生に

お姫様抱っこされてることから…


そう


なぜか私は先生にお姫様抱っこされてるの!



「先生!何してるんですか?!」

「何ってお姫様抱っこ?」

「それはわかりますけど;誰かに見られたらどうするんですか?!」

「もうみんな教室だよ?」

「えっ…?」



本当だ…

周りを見渡すと廊下には私たちだけ…



「てかお前の声のほうがやばいから(笑)」



その時の笑顔といったら

なんとも可愛いこと…

私の顔は真っ赤になってしまった…