「ここは、書庫…?」 ドアが無く、入った部屋にはたくさんの本棚が並んでいる。 リーン……リーン… 鈴の音は、書庫の奥から聞こえてくる。 奥には扉があり、扉には剥がれ落ちそうなお札…。 何を思ったのか、陽菜はそのお札を取ってしまった。 ヒュゥー… 窓も開いていないのに嫌な風が陽菜の髪を靡いた。陽菜はハッと何かに気づいたように、ドアのぶに添えていた手を引っ込め 後退りして後戻りしようと背中を向けた。 するギギッと後ろから扉が開く音がして、陽菜は恐る恐る振り返ると先ほどの扉が開いていた。