「…そうだ。」
風香に握られている手と反対の腕を近くの机に伸ばす。
机に置いてあったケータイをつかむと、俺は少したいせいを変えてスタンバイ。
そして、
カシャッ
「よし…♪」
風香の寝顔をカメラに収めた。
「…………んー?」
フラッシュが眩しかったのか、もぞもぞ動きだした風香。
今まで繋いでいた手を離して、
俺は風香の背中に手をまわす。
そしてそのまま体ごと引き寄せる。
風香の体は温かくて、ずっと抱きしめていたいと思った。
だんだんと瞼が重くなってきた。
「…好きだよ。」
今更だけど、こんなことを呟いて
俺も眠りについた。


