「そういえばさ、美憂ちんは今日学校行かなかったの?
あるんでしょ、こっちの世界でもがっこー」


「美憂ちんて誰よ」


「君に決まってんじゃーん。
で?どうなの?」


…今さらその話をする意味がないんじゃないかな。


大体天使に学校についてとやかく言われる筋合いはない。


まぁ天使も、怒ったり小言を言ったりなんてことはしなさそうだけど。



「サボったの」


「ふーん」

天使はあたしと同じで冷めた返し。


そのことを言ってやろうかと思ったけど、さすがにそんな幼稚なことは出来なくて、あたしは知らぬ間に止まっていた手を再び動かし始めた。



「美憂ちんてさぁ」
「その呼び方やめてよ」

“美憂ちん”

誰かに聞かれてる訳じゃないけどさすがにその呼び方は呼ばれてるこっちが恥ずかしい。


「じゃあなんて呼べばいいのさ」