話しかけきたあの日から、神崎は妙に私にかまうようになった。私にとってはウザいだけだが。



「スージー!こんな所にいたんだ。」



てめぇから離れてぇから誰も来ない怪しげな美術品なんか飾っている棟に来ていたのに。



「なんでいんの?」


「職員室に行くんにとおりがかっただけや。」


「なら行けば?」


「スージーってひょっとして俺ん事嫌いなん?」

「嫌い。じゃあね。」


「何でみんなと関わらんの?」



神崎は去ろうとする私の腕をつかんだ。とたんに悪寒が走る。


「っ!放せ!私に触るな!」



気持ち悪い。



「スージー?」


「…人間が嫌いだから、関わらない。これで十分だろう。」