ほしいのはあなただけ


同じ女なのに、何だ!?

あの声の高さ。

“完璧”、彼女1番似合う言葉だ。

「…じゃ、愛堂。そこに座れ」

浩サンは再び机を指差す。

「はい」

愛堂さんは、椅子に腰を下ろす。

そして、窓の外を眺めている。

「みんな、仲良くしてやれよぉ!」

浩サンはニコニコそう言った。

愛堂…聖良。

私の中での彼女への興味。

そして…。

私の前に座る、この望の顔。

私はある確信をもった。