驚いて顔をあげると、 優しく微笑む茅くんがいた。 「詳しく言うと、さっちゃんのチョコを、待ってた」 「え?」 次々と発せられる言葉に、頭がついていかない。 あたしのチョコを待ってた? それって… 「これ…」 あたしは、持っていたチョコを、茅くんに手渡した。 それを、受け取ってくれる茅くん。 「好き…です」 同時に、あたしは呟いた。 その途端、こらえきれなかった涙が溢れ出した。 「好きです、好きなんです… 三宅さんから、元カノの話も聞きました。 それでも、ずっと好きでした」