悩んでも迷っても考えても、今となってはヒントをくれ、答えを教えてくれる人は誰ひとりいない。
自分で導かないと。
私はいつまでも甘える子供なのね…。
自分一人じゃ何一つ出来ない…。
…と、突然、
静かな部屋たった一つの窓の硝子がほんの少しだけ波打って、
空気が少しだけ揺れた事に気付いた。
「え?」
風かとも思ったけど、影が見える限りそうではない。
その影はやがて、その大きな窓にノックをした。
「…;」
どーしよう、どーしよう…。
ここはこの国でも一番高いところのはず…。
少なくともこの城の中では一番高い場所。


