夜は遅くやってきて、春になったと言ってもまだ冷える。 羽朶は布団に入りながら、家族の事と唄について考えていた。 お母様の唄。 お父様の気持ち。 お姉様の優しさ。 どれを取っても答えを導くのは難しくて、枕にぎゅっと顔を埋めた。 鈴は寝てしまったのか静かで、一人きりのような静かな部屋で羽朶は昼の唄の続きの歌詞を考えてみた。 ううん、駄目。 今となっては唄を聞いてくれる人はいない。 だから? ううん、違うの。 鈴がいる。 でも、駄目なのは何故?