「また来ますから。」


彼はそう言ったけれど…。




また来たらいいな。


私、城の人以外と話したのは初めてかもしれない。




…夕食食べに行こう。


羽朶はコップを持って、一日に二度目の下り階段を今度はゆっくり降りた。




………………………




「あの、撫子さん。ご飯出来てますか?」


羽朶はいつもより早く来てしまったためお手伝いさんに聞いてみた。




「もう少しじゃないでしょうか?ちょっと見てきますね。」


お手伝いさんは羽朶に椅子を引いて、部屋を出ていった。