気付けば寝てしまっていて、いつのまにか夕方だった。


外は少し肌寒いくらいで、空が橙色に染まっている。


羽朶は城の中に駆け込んだ。




「遅くなりました。」


羽朶がお手伝いさんにぺこりと頭を下げると、お手伝いさんはすぐに温かいココアを入れてくれた。




自分の部屋に持って上がって、すっかり冷えた部屋の窓を閉めた。


鈴は鳥籠の上に留まっている。




「遅くなってごめんね。」


羽朶は鈴を鳥籠の中に入れた。




椅子に座ってココアを飲んでいると、ふと気になって窓の方を見た。


どうもやっぱり彼が気になる…。