貧乏姫と金持ち王子




私にとってはファーストキス。


どうすればいいのかわからなかった。


すると悠翔さんが唇を離して、



「口を少し開けてみて?」



と、言ってきた。


私は言われた通りにする。



「そのままでいて」



無言で頷く私。


そして――。


悠翔さんの唇が私の唇に重なった。


私たちの吐息が静かに海に響いた。


この幸せが、ずっと続きますように……。