貧乏姫と金持ち王子





「佐藤さんって……彼氏いるんですか?」



凜ちゃんからの突然の質問に、ご飯が喉に詰まりそうになった。



「か、彼氏?うん、まぁ……いるけど……」


「彼氏いるんだぁ?」



凜ちゃんが、お弁当のご飯を割箸でつつきながら言った。



「凜ちゃんは?彼氏いないの?」


「いたらバイトなんてしてませんよ~」



凜ちゃんが笑いながら言う。


彼氏いるのにバイトしてる私って……。



「そうなんだぁ。でも凜ちゃんって可愛いからすぐに出来るよ」



ありきたりなことを言う私。



「出来ればいいんですけどね~」



凜ちゃんが笑う。