貧乏姫と金持ち王子





「私の家……貧乏だから……。それに私、高校にも行ってないし……。悠翔さんとは釣り合わないよ……」


「そんなこと気にしてんの?」


「ん……」



私は"コクン"と頷いた。



「俺は気にしないよ。家とか学歴とか関係ない。俺は雪自身が好きだから」


「悠翔……さん……」



私は悠翔さんの顔を見上げる。



「泣かないで……」



悠翔さんが、頬に伝った涙を指で拭ってくれた。



「返事聞かせて」



悠翔さんが私の顔を見て微笑む。



「私も……私も悠翔さんが……好き……」



泣きながら言う私の体をギュッと抱きしめてくれた。



「ありがと……」



悠翔さんは、私のことをずっと抱きしめていてくれた。