「社長さんだから許婚とかいたりして?」



悠翔さんは、さっきよりも声を出して笑う。



「あのさぁ……。ベタなドラマや漫画の見過ぎじゃないの?」


「えっ?」


「俺が社長だから?親が決めた許婚がいて?なんて考えてた?」


「……うん」



私は、小さく頷く。