ねぇ…悠翔さん。


私たちが出会った頃のこと覚えてる?


初めてのお給料で買ったパンプスが側溝にはまっちゃって、
私が取ってる時に「大丈夫?」って悠翔さんが声をかけてくれたんだよね。


もしあの時、私がパンプスを買わなかったら…。


もしあの時、悠翔さんがあの場所にいなかったら…。


もしあの時、パンプスが側溝にはまらなかったら…。


私たちは出会うことはなかったのかなぁ?


でも…いろんな偶然が重なって出会った私たち。


最初の出会いは最悪で…。


だけどね今は凄く幸せなんだよ。


悠翔さん、ありがとう。


そして…これからも宜しくね。


生まれてくる双子の赤ちゃん。


お母さんと海と桜。


それから悠翔さんと私。


皆が幸せになりますように…。
願いを込めて――。




―END―