貧乏姫と金持ち王子



「悠翔さん…これ…」


「雪と結婚したら住む家」



悠翔さんが微笑む。


えっ…。


私と?住む家…?



「あとね…雪のお母さんと海くんと桜ちゃんも」


「お母さんと海と桜も?」


「うん。皆で暮らしたら楽しいと思って。海くんと桜ちゃんの学校の関係もあるだろうから、今の学区内に建てる予定。てか、実はもう土地を買ってあるんだ」



私の目に再び涙が溜まる。


悠翔さんの優しさが嬉しいよ。


私のことだけじゃなくて、お母さんや海や桜のことも考えてくれてる。


だけど…そこまでしてもらってもいいの?
悠翔さんの御両親は何て思うんだろう…。