貧乏姫と金持ち王子



「雪…こっち向いて?」



悠翔さんの言葉に体をクルッと回して悠翔さんの方を向いた。



「雪…俺と…結婚して下さい」



更に涙が溢れて、涙が頬を伝って流れ落ちる。



「私で…いいの?」


「当たり前だろ!」



悠翔さんが指で涙を拭いながら微笑む。



「私を…悠翔さんの…奥さんにして…下さい…」



悠翔さんが私の体をギュッと抱きしめる。



「雪…ありがとう。幸せになろうな」


「うん」



悠翔さんが私の体を優しく離すと、指輪を左手の薬指にはめてくれた。