貧乏姫と金持ち王子


悠翔さんは「美味しい」と何度も何度も言ってくれた。


愛する人のために初めて作ったケーキ。


喜んでくれて良かった。



「悠翔さん…ブッシュドノエルも食べていい?」


「食べれる?」


「うん」



悠翔さんが用意してくれたケーキだもん。
それにブッシュドノエルって食べたことないし食べてみたかったんだ。


悠翔さんが冷蔵庫に入ってるケーキを持ってきてくれた。


切るのがもったいないけど、ケーキにゆっくりナイフを入れる。



「悠翔さんも食べる?」


「あぁ」



私は悠翔さんと自分のお皿にケーキを置いた。



「メリークリスマス」



私はそう言うと、ケーキを食べ始めた。