「綺麗だろ?」 「うん」 「前にニュースでやってるのを見て、雪と行きたいなぁと思ってネットで道を調べたんだ」 悠翔さんがニッコリ微笑む。 「行こ?」 「うん」 私たちは車から降りた。 悠翔さんの左手が私の右手をギュッと握る。 イルミネーションが輝く幻想の世界。 鼻の奥がツンとして熱いものが込み上げてきた。 目に溜まる涙。 イルミネーションが歪んで見える。