「お母さんも海くんも桜ちゃんも家族で過ごすクリスマスを楽しみにしてると思うよ」
「じゃー悠翔さんも一緒に…」
「俺はいいから家族水入らずで過ごしなよ」
「どうして?」
「雪にとって、今年のクリスマスが家族で過ごす最後のクリスマスになるから」
悠翔さんがニッコリ微笑む。
えっ…。
私は目を見開いて悠翔さんを見る。
「それって…」
「来年には、雪は俺の奥さんになってる予定だから」
悠翔さんが私の髪を優しく撫でる。
悠翔さんの言葉に胸がドキドキして、目に涙が溜まる。
「泣くなって!」
悠翔さんが指で涙を拭う。
「だって…」
涙が止まらない。
本当に悠翔さんの奥さんになれるんだ…。
私は悠翔さんの胸の中で泣き続けた。