「悠翔さん…携帯代ってどうなってる?」



夜。
悠翔さんと電話中。


会った時にと思ってたけど、今日ふと気になった携帯代のことを聞いてみた。



『俺が払ってるけど?何で?』


「お金払うから、金額教えて?」


『いいって!雪は何も気にしなくていいの!』


「でも悪いから払うよ…」


『いいんだって!俺が雪に携帯を持たせてるんだし。お金持って来ても受け取らないからな!』



この人は本気だ。
私がお金を持って行っても、受け取らないと私も思う。


ここは素直に"ありがとう"って言うべきかな。



「悠翔さん…ありがとう」


『そう言ってもらえて嬉しいよ』



悠翔さんがクスッと笑う。


離れてる時も電話から悠翔さんの声が聞ける。


大好きな低い声。


それから他愛のない会話をして電話を切った。