貧乏姫と金持ち王子


顔を洗って歯を磨いて、寝室で服を着替えてると、
リビングにいた悠翔さんが寝室に入って来た。



「雪?携帯鳴ってるよ」



悠翔さんが携帯を渡してくれる。



「ありがとう」



携帯を受け取り電話に出た。



「もしもし。あっ!おはようございます!お疲れ様です。はい…はい…。わかりました。は~い!失礼します」



電話を切って、ベッドの上に置く。



「誰から?」


「マックから。今日、12時から入ってくれって。午後からのシフトの子と変わって欲しいんだって」


「そっか。じゃーゆっくり出来るじゃん」


「うん。あっ!でも悠翔さんお仕事でしょ?私、電車かバスで行くから、悠翔さんはお仕事に行って?着替えたらすぐに朝ご飯の用意するね」


「俺なら大丈夫だよ。だから雪をバイト先まで送ってく。時間まで会社の中で待っててもいいしな」



悠翔さんが頭を優しく撫でる。



「でも…お仕事の邪魔にならない?」


「大丈夫だから気にすんなって!なっ?一緒に朝ご飯作ろ?」


「うん」



私は急いで服に着替えて、悠翔さんと寝室を後にした。